ほたる
ほたるはね、
人の魂を運んでいるの
だからね、
ふわふわ ふわふわ
ふわふわ ふわふわ
漂うように
幼い私の耳に響く祖母の声
だから ほたるはね、
だぁれもいなくなったら、
すぅっと黒い衣を脱いで、
天へ上っていくの
幼い我が児の耳へ響く、私の声
ほたるはね、
人の魂を食べているの
だからね、
ちかちか
ちかちか
幼い耳に響く祖母の声
だから、ほたるはね、
誰かと一緒に見なきゃいけないの
独りで見てたら、
魂を食べられてしまうから
幼い我が児の耳に響く、私の声
今年もほたるが飛んでいる
01/06/04
〔04/03/23〕修正。
©2001-2009 空色惑星